紹介予定派遣の転換率は、何人がどの段階から直接雇用へ進んだかを定義して初めて比較できます。就業中の案件、直接雇用へ進まなかった案件、入社後の定着を分け、買い手が収益と顧客対応の負担を見通せる資料を準備しましょう。
転換率の分母と対象期間を決める
紹介予定派遣を開始した人数、検討が終了した人数、直接雇用を開始した人数を分けます。月末時点でまだ派遣就業中の人を、不成立の人数として扱わないようにします。人数と案件数が異なる場合は両方を示し、集計の単位を統一します。
たとえば終了済みの対象者を分母にする社内集計と、開始した全対象者を分母にする集計では率が変わります。どちらかを標準値と断定せず、定義、期間、進行中の件数を併記して説明します。
直接雇用までの段階を整理する
派遣期間の収入と紹介に伴う手数料を別に管理します。厚生労働省の紹介予定派遣資料では、同一の派遣労働者について6か月を超えて派遣できないことなどが示されています。個別案件の期間と職業紹介の条件を確認し、紹介予定という名前だけで直接雇用が確定したと扱いません。
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選択して左右キーで確認できます。
| 段階 | 記録する日付・条件 | 集計時の扱い |
|---|---|---|
| 派遣開始 | 開始日、求人条件、予定期間 | 開始母集団と就業中の人数を区分 |
| 採用検討 | 意思確認、面談、未回答項目 | 決定待ちを不成立に含めない |
| 直接雇用・不成立 | 入社日または終了日、確認理由 | 転換率の分母・分子を固定 |
| 入社後確認 | 在籍確認、退職、返戻条件 | 転換と定着、収入と返戻を別集計 |
成立しなかった理由を確認する
本人希望、求人条件の変更、派遣先の採用判断、業務との適合などを区分します。推測で記入せず、確認した相手と日付、説明に用いた資料を残します。理由の明示などの運用は厚生労働省の資料と所管へ確認し、本人への説明経路を整えます。
特定顧客で不成立が多い場合は、求人条件と実際の業務、給与条件、教育の内容を照合します。転換率の数字だけを高く見せるために不成立案件を対象から外すことは避け、集計対象の変更を明記します。
入社後の定着と返戻を別に記録する
直接雇用へ移った後の在籍確認日、早期退職、返戻条件を一覧にします。転換した人数と一定期間の定着人数は異なる指標です。契約で定めた返戻対象や確認期間を使い、未確定の手数料を継続収益として過大に説明しないようにします。
承継前に引き継ぐ進行中案件
派遣開始日、予定終了日、面談予定、求人条件の版、手数料の条件、本人と派遣先の担当をまとめます。担当交代の前に未回答の質問や決定待ちの項目を確認し、期限がある案件から引き継ぎます。売却後の採用判断や就業継続を保証せず、確認の責任者を明確にしましょう。
転換率の説明に関する質問
高い転換率なら買い手の評価も確実ですか
対象の定義、派遣期間の採算、紹介手数料、顧客の継続、入社後の状況を併せて検討します。率だけで価格や成約を保証できません。
紹介予定派遣の全案件を完了後に売却しますか
一律には決まりません。進行中案件の期限、担当、契約条件、説明事項を整理し、引継ぎ可能性を買い手と確認します。
相談時の費用
手数料負担は譲渡後に手元へ残る金額に影響します。当センターでは、譲渡企業様から着手金・中間金・月額報酬・成功報酬をいただかない設計としており、検討初期から相談しやすい体制を重視しています。

